第26回日本臨床細胞学会関東連合会学術集会

会長挨拶


日本臨床細胞学会群馬県支部長

財団法人 群馬県健康づくり財団
病理検査センター センター長

杉原 志朗

 第26回日本臨床細胞学会関東連合会学術集会を主催するにあたり、会を代表して、皆様方に御挨拶申し上げます。
 群馬県支部は細胞診専門医26名、医師11名、細胞検査士126名、検査技師1名、計164名の200名に満たない世帯からなっています。関東連合の11の支部の中でも世帯の小さい組織になりますが、支部会員全員の情熱を持って、他都県の学術集会に負けないような学会にしようと努力しております。
 平成24年9月8日土曜日の一日の開催で、会場は高崎市シテイ―ギャラリーと群馬音楽センター他です。これらの会場はJR高崎駅から徒歩約10分の距離にあり、高崎市役所に接しております。この学会のテーマは「先端医療を支える細胞診断学」です。
 学術集会は主としてシテイーギャラリーで行われます。特別講演としまして4演題用意しております。「子宮頸がん細胞診と精度管理」と題して、大阪がん循環器病予防センター 婦人科検診部の植田政嗣先生、「中皮腫の病理と細胞診」と題して山口県立総合医療センター病理診断科の亀井敏昭先生、「乳腺疾患の細胞診断に役立つ病理組織学的知識」と題して埼玉がんセンターの病理診断科の黒住昌史先生、「脳腫瘍病理診断の要点」と題して群馬大学医学部病態病理の中里洋一先生の講演が決定しております。シンポジウムでは「新しい細胞診断技術による診断精度の向上と臨床支援」というテーマで、先進的な手法で細胞診を行っている細胞診検査士の5名の講演が予定されています。一般講演にはポスター発表に可能な限り発表を行えるように、スペースを確保しております。ランチョンセミナーには3演題が決定しております。
 一般市民の方々にほとんど知られていない細胞診断学を皆様に理解していただくために「細胞診断学ってなに?」というコンセプトで、市民講座も同時に企画しております。市民講座は隣の群馬音楽センターで並行して行われ、サブテーマとして、「ご存知ですか?子宮頸がん、中皮腫、乳癌―細胞診の現場から」として学術集会で特別講演を予定している植田政嗣先生は「子宮頸がん検診と予防ワクチン」の講演、亀井敏明先生は「アスベスト暴露と健康被害」の講演、黒住昌史先生は「乳がん治療は病理で決める」の講演をしてくださいます。いずれも一般の市民を対象に解りやすい講演を行って頂きます。医学系の専門家の他に「想定外を生き抜く力〜大津波から生き抜いた釜石の子供たち〜その主体的行動に学ぶ〜」のテーマで、群馬大学工学部の片田敏孝先生に講演を行って頂きます。市民向けのシンポジウムでは「細胞診断学ってなに?」というテーマで、細胞診断学を市民の認知度を高めるべく、6名の経験豊かな細胞診検査士に講演して頂きます。高崎医師会や群馬県内の病院医師の協力で、無料がん相談コーナーも用意しております。
 今回開催の高崎市は高崎観音や上州3山と浅間山が望める風光明媚な地で、学会後の群馬散歩を予定されては如何でしょうか。大勢の皆様方の来訪をお待ち申し上げております。